Tokai Teio

The EmperorTokai Teio

「奇跡」は、
諦めなかった者だけに訪れる。

PROFILE

生誕1988.04.20
調教師松元省一 (栗東)
主戦騎手安田隆行 / 岡部幸雄 / 田原成貴
通算成績12戦9勝 [9-0-0-3]
主な勝鞍日本ダービー (G1)
有馬記念 (G1)、ジャパンC (G1)
皐月賞 (G1)
産経大阪杯 (G2)

PEDIGREE

FATHER
シンボリルドルフ
(日本) 1981
パーソロン
スイートルナ
×
MOTHER
トウカイナチュラル
(日本) 1982
ナイスダンサー
トウカイミドリ

父は史上初の無敗三冠馬、母系は欧州の重厚なスタミナを宿す名門。帝王の名を継ぐべくして生まれたその血統は、類稀なる柔軟なフットワークと、土壇場で勝負を分かつ凄まじい勝負根性を彼に与えた。

CAREER RECORD

全レース成績

TOTAL: 12 RUNS9 - 0 - 0 - 3
DATERACE NAMECOURSE / DIST.JOCKEYRESULT
1993.12.26有馬記念 (G1)中山 / 芝2500m田原成貴1st
1992.12.27有馬記念 (G1)中山 / 芝2500m田原成貴11th
1992.11.29ジャパンカップ (G1)東京 / 芝2400m岡部幸雄1st
1992.11.01天皇賞・秋 (G1)東京 / 芝2000m岡部幸雄7th
1992.04.26天皇賞・春 (G1)京都 / 芝3200m岡部幸雄5th
1992.04.05産経大阪杯 (G2)阪神 / 芝2000m岡部幸雄1st
1991.11.24ジャパンカップ (G1)東京 / 芝2400m安田隆行5th
1991.05.26日本ダービー (G1)東京 / 芝2400m安田隆行1st
1991.04.14皐月賞 (G1)中山 / 芝2000m安田隆行1st
1991.03.17若葉ステークス (OP)中山 / 芝2000m安田隆行1st
1991.01.19若駒ステークス (OP)京都 / 芝2000m安田隆行1st
1990.12.23シクラメンS (OP)京都 / 芝2000m安田隆行1st
1990.12.013歳新馬中京 / 芝1800m安田隆行1st
CAREER HIGHLIGHTS

帝王の証明

01
Tokyo Yushun
8-20
1991.05.26 / 東京 2400m

EMPEROR'S PRIDE

第58回 日本ダービー

父シンボリルドルフ以来となる無敗の二冠へ。大外20番枠という絶望的な条件を嘲笑うかのように、彼は直線で悠々と抜け出した。安田騎手のムチに応え、後続を突き放すその姿はまさに「帝王」。父の背中を追い続けた少年が、真の後継者となった瞬間だった。

TIME
2:25.9
STATUS
UNBEATEN
02
Tenno Sho Spring
5
1992.04.26 / 京都 3200m

CENTURY DUEL

第105回 天皇賞(春)

「世紀の対決」と謳われたメジロマックイーンとの決戦。最強の盾か、最強の矛か。淀の直線、並びかけることすら許されず突き放される屈辱。キャリア初の敗北。しかし、この挫折こそが、後に続く数々の不屈の物語の序章となった。

1着 メジロマックイーン5着 トウカイテイオー
03
Japan Cup
14
1992.11.29 / 東京 2400m

WORLD DOMINATION

第12回 ジャパンカップ

重馬場に苦しむ海外の強豪たちを尻目に、トウカイテイオーは府中の直線で力強く弾けた。世界のナチュラリズムとの激戦を制し、日本馬の誇りを見せつけた快勝。「帝王は終わっていない」ことを世界に知らしめた、魂の復活劇。

TIME
2:24.6
ODDS
10.0
04
Arima Kinen
4
1993.12.26 / 中山 2500m

THE MIRACLE

第38回 有馬記念

前年の有馬記念11着から、度重なる骨折を経て364日ぶりの出走。誰もが「無謀」だと信じなかった復活。しかし彼は、直線でビワハヤヒデを競り落とした。田原成貴の涙と共に刻まれた、競馬史上に残る「奇跡」。

1着 トウカイテイオー2着 ビワハヤヒデ
DATA ANALYTICS

364日の
空白を超えて

トウカイテイオーの最大の特徴は、その並外れた精神力と回復力にある。1993年の有馬記念における中363日(実質364日)でのG1制覇は、当時の長期休養明け勝利の最長記録であり、現在も伝説として語り継がれている。度重なる骨折を乗り越え、実戦感覚を失わずに勝利を掴む力は、もはやデータでは測れない領域にある。

364

DAYS INTERVAL

長期休養明け勝利

※1993 有馬記念

RECOVERY PERFORMANCE

不屈の精神の証明
NORMAL ROTATION45 Days
TYPICAL CASE
RECOVERY FROM FRACTURE180 Days
HEAVY DAMAGE
TOKAI TEIO (1993)364 Days
MIRACLE ZONE
勝利までの休養日数
TEIO
乗っていると心まで弾んでくるようだ。
彼は本当に賢く、美しい。
主戦騎手 安田隆行
日本ダービー制覇時
トウカイテイオー、奇跡の復活!
彼は、本当に、彼は……。
騎手 田原成貴
1993年有馬記念 勝利後
FAN VOICES

ファンからの声

Y

あの有馬記念、直線でテイオーが伸びてきた時の地鳴りのような歓声。隣の知らない人と抱き合って泣きました。奇跡って本当にあるんだと教えられた日です。

M

皇帝ルドルフの息子が無敗でダービーを勝つ。競馬ファンなら誰もが夢見た光景を、彼は一番美しい形で見せてくれた。あの四肢のしなり、今でも忘れられません。

U

アプリがきっかけでテイオーの史実を調べ、当時の有馬記念の映像を見て衝撃を受けました。どんな逆境でも諦めない彼の生き様に勇気をもらっています。

BEHIND THE SCENES

秘蔵エピソード

帝王と呼ばれた彼が愛された、本当の理由

01

誇り高き「ケツ」の逸話

厩舎でのトウカイテイオーは、まさに「帝王」らしい振る舞いをしていた。見学に来たファンがカメラを向けると、わざと反対を向き、お尻を見せることが多かったという。媚びないその姿を見て関係者は「失礼なやつだけど、それこそがテイオーなんだ」と笑って話したという。

02

魔法の歩様「テイオーステップ」

トウカイテイオーの美しさを象徴するのが、パドックで見せる独特の歩様だ。まるで見えない音楽に合わせて踊っているかのような、軽やかなステップ。関節の柔軟性が異常に高く、他の馬には真似できないその歩き方は、見る者を虜にする彼のチャームポイントだった。

Mejiro McQueen
THE ARCHRIVAL
DESTINY

MEJIRO MCQUEEN

メジロマックイーン

トウカイテイオーを語る上で欠かせないのが、最強のステイヤー、メジロマックイーンの存在だ。1992年の天皇賞(春)。無敗の天才と、淀の王者の激突は日本中を熱狂させた。

結果はマックイーンの完勝。テイオーは初めての挫折を味わうことになる。しかし、この敗北こそが、テイオーを「不屈の帝王」へと成長させる糧となった。互いに怪我と戦いながら時代を築いた二頭のライバル関係は、今もなお日本競馬の黄金時代として語り継がれている。

1992TENNO SHO (SPRING)
5thトウカイテイオー
vs
1stメジロマックイーン

奇跡を踊る、不屈の帝王

奇跡を踊る、不屈の帝王

彼の走りは、まるでターフの上で舞い踊る芸術のようだった。トウカイテイオー。その名は、父シンボリルドルフの称号「皇帝」を継ぐものとして、あまりにも大きな期待と共にこの世に生を受けた。しかし、彼の歩んだ道は、決して約束された平坦なものではなかった。

栄光と、忍び寄る影

デビューから無傷の連勝。皐月賞、日本ダービー。彼は父の背中を追うように、圧倒的な輝きを放ちながら頂点へと駆け上がった。しかし、栄光の影で、彼の繊細な肉体は悲鳴を上げていた。ダービー直後に判明した最初の骨折。それが、その後彼を何度も苦しめることになる「栄光と挫折」の繰り返し、その序曲だった。

挫折を力に変えて

復帰後の敗北、そして宿敵メジロマックイーンとの決戦での完敗。人々の間で「帝王の時代は終わった」と囁かれることもあった。しかし彼は、ジャパンカップで見せた世界強豪への勝利、そして幾度もの故障休養という暗闇の中でも、決してその闘志を絶やすことはなかった。トウカイテイオーという馬の真の強さは、その華麗な歩様にあるのではなく、倒れても、倒れても、再び立ち上がろうとする強靭な魂にあったのだ。

364日の奇跡、そして伝説へ

1993年12月26日。誰もが彼の勝利を信じていなかった。中363日という常識外れの空白期間。しかし、中山の直線、大外から一完歩ごとに差を詰める彼の姿に、日本中が息を呑んだ。「トウカイテイオー、奇跡の復活!」。実況の声が震え、鞍上の田原成貴が涙を流したあの瞬間、彼はただの「名馬」を超えて「伝説」となった。怪我に泣き、挫折に沈み、それでも奇跡を起こしてみせたその生き様は、今もなお私たちの心に、消えない火を灯し続けている。

「彼は教えてくれた。諦めなければ、奇跡は本当に起こるのだと。」
――競馬ファンの記憶より

通算12戦9勝。その数字以上に、彼がターフに残したものは大きい。美しき帝王が駆け抜けた日々は、日本競馬の誇りであり、未来へと語り継がれるべき至高の物語である。かつて、不屈の魂を持った美しい馬がいたことを、私たちは決して忘れない。