Liberty Island

The QueenLiberty Island

その輝きは、
あまりにも速く、あまりにも美しい。

PROFILE

生誕2020.02.02
調教師中内田充正 (栗東)
主戦騎手川田将雅
通算成績12戦5勝 [5-3-1-2]
主な勝鞍秋華賞 (G1) - 牝馬三冠
優駿牝馬 (G1)
桜花賞 (G1)
阪神ジュベナイルF (G1)

PEDIGREE

FATHER
ドゥラメンテ
(日本) 2012
キングカメハメハ
アドマイヤグルーヴ
×
MOTHER
ヤンキーローズ
(豪州) 2013
All American
Condesaar

父は二冠馬にして名種牡馬ドゥラメンテ、母は豪州G1を2勝した名牝。爆発的なスピードと豊かなスタミナを兼ね備えた血統背景は、日本競馬の結晶そのものだった。

CAREER RECORD

全レース成績

TOTAL: 12 RUNS5 - 3 - 1 - 2
DATERACE NAMECOURSE / DIST.JOCKEYRESULT
2025.04.27クイーンエリザベス2世C (G1)香港 / 芝2000m川田将雅中止
2025.04.05ドバイターフ (G1)メイダン / 芝1800m川田将雅8th
2024.12.08香港カップ (G1)香港 / 芝2000m川田将雅2nd
2024.10.27天皇賞・秋 (G1)東京 / 芝2000m川田将雅13th
2024.03.30ドバイシーマC (G1)メイダン / 芝2410m川田将雅3rd
2023.11.26ジャパンカップ (G1)東京 / 芝2400m川田将雅2nd
2023.10.15秋華賞 (G1)京都 / 芝2000m川田将雅1st
2023.05.21優駿牝馬 (G1)東京 / 芝2400m川田将雅1st
2023.04.09桜花賞 (G1)阪神 / 芝1600m川田将雅1st
2022.12.11阪神ジュベナイルF (G1)阪神 / 芝1600m川田将雅1st
2022.10.29アルテミスS (G3)東京 / 芝1600m川田将雅2nd
2022.07.302歳新馬新潟 / 芝1600m川田将雅1st
CAREER HIGHLIGHTS

女王の進撃

01
Debut Race
1-2
2022.07.30 / 新潟 1600m

THE IMPACT

2歳新馬

デビュー戦で見せた衝撃の末脚。上がり3ハロン31秒4という、芝1600mでは異次元の時計を計測。後続を置き去りにしたその瞬間に、日本競馬界は「次代の主役」の誕生を確信した。

LAST 3F
31.4
SPEED
68.8km/h
02
Yushun Himba
5
2023.05.21 / 東京 2400m

PERFECT DOMINATION

第84回 優駿牝馬(オークス)

もはや競馬ではなく、独演会だった。直線で他馬が止まっているかのような加速を見せ、2着に6馬身差をつける歴史的圧勝。このレースで獲得したレーティング120は、同レース史上最高の数値を塗り替えた。

1着 リバティアイランド2着 ハーパー (6馬身差)
03
Shuka Sho
3-6
2023.10.15 / 京都 2000m

TRIPLE CROWN

第28回 秋華賞

史上7頭目の牝馬三冠へ。単勝1.1倍という極限のプレッシャーの中、川田騎手の手綱に導かれ力強く抜け出した。京都の直線、万雷の拍手の中で伝説が完成。父ドゥラメンテの血が三たび、世代の頂点で輝いた。

TITLE
3-CROWN
ODDS
1.1
04
Japan Cup
1
2023.11.26 / 東京 2400m

ETERNAL RESPECT

第43回 ジャパンカップ

世界ランキング1位イクイノックスとの世紀の対決。完敗の2着ではあったが、最強の王者に真っ向から挑み、三冠牝馬のプライドを見せつけた。敗れてなお、彼女が「最強」に最も近い存在であることを証明した一戦。

1着 イクイノックス2着 リバティアイランド
DATA ANALYTICS

史上最高評価の
120ポンド

2023年のオークス。6馬身差という歴史的圧勝劇に対し、JRAはレース史上最高となる120ポンドのレーティングを与えた。これはジェンティルドンナやアーモンドアイといった歴代の名牝たちが3歳時に獲得した115ポンドを遥かに凌駕する、「現役最強」の証明であった。

120.P

TIMELESS RATING

3歳牝馬 歴代最高値

※2023 優駿牝馬(オークス)

OAKS RATING COMPARISON

歴史的評価の差異
PREVIOUS RECORDS (AVERAGE)115.0
PAST CHAMPIONS
LIBERTY ISLAND (2023)120.0
HISTORICAL PEAK
RATING GAP+5.0
NEW STANDARD
歴代名牝との評価差
LIBERTY ISLAND
競馬の神様がくれた、
20年目の最高のプレゼント。
主戦騎手 川田将雅
秋華賞 勝利インタビューより
人生に起きることは、全てに意味がある。
彼女から学び、未来へ繋ぐ。
調教師 中内田充正
追悼の言葉より
FAN VOICES

ファンからの声

S

ジョッキーカメラで川田騎手が「お嬢さん」と声をかけたシーンで涙が出ました。強くて気高い、まさに女王の名にふさわしい馬でした。

H

新馬戦の31.4秒。あの衝撃は一生忘れません。あの日、私たちはとてつもない伝説の始まりに立ち会っていたのだと確信しています。

R

最期まで走り抜いた「お嬢さん」。あなたの輝きは数字や記録以上に、私たちの心の中に深く、美しく刻まれています。ありがとう。

BEHIND THE SCENES

秘蔵エピソード

女王として愛された、彼女の素顔と絆の物語

01

「お嬢さん」という愛称

オークスの後、川田騎手が彼女に優しく語りかけた言葉。それは単なる呼び名ではなく、気性が強く、誇り高い彼女への最大級の敬意が込められていた。このエピソードから、彼女はファンからも親しみを込めて「お嬢さん」と呼ばれるようになった。

02

調教助手との信頼関係

片山助手によると、普段の彼女は軽い調教では本気を出さない「大物感」があったという。しかし、いざ追い切りとなれば別人のような反応を見せた。「なんじゃこりゃ!」とスタッフが驚愕するほどの加速力が、あの圧倒的な強さの源泉だった。

Masked Diva
THE ARCHRIVAL
DESTINY

MASKED DIVA

マスクトディーヴァ

女王の座を最も脅かした一頭。2023年、秋華賞。世界レコード級の末脚を持つ彼女が、リバティアイランドの背後に迫った。

上がり3ハロン33.5秒という驚異の時計で追い詰めたが、リバティアイランドは譲らなかった。この0.1秒差の激闘が、女王をさらなる高みへと押し上げたのである。

別々の道を歩みながらも、互いの存在が世代のレベルを証明し続けた。彼女との出会いがなければ、リバティの伝説はこれほどまでに色濃くはならなかっただろう。

2023秋華賞
1stリバティアイランド
vs
2ndマスクトディーヴァ

自由という名の閃光

自由という名の閃光

リバティアイランド――自由の島。その名を持つ彼女が歩んだ道は、まさに日本競馬界における既成概念からの解放そのものだった。新潟のデビュー戦で見せた、物理法則を無視したかのような上がり31.4秒。あの瞬間、私たちは「究極」の形を初めて目撃したのかもしれない。

三冠、そして女王の誇り

三冠への道のりは、決して平坦ではなかった。ドゥラメンテの血を受け継ぐがゆえの激しい気性と、期待という名の重圧。しかし、川田将雅騎手との絆は、その熱情を勝利へのエネルギーへと変えた。桜を愛で、樫の森で独演会を演じ、秋の京都で伝説を完成させる。史上7頭目となる牝馬三冠。それは、彼女が「単なる強い馬」から「時代を定義する存在」へと昇華した瞬間だった。

世界への挑戦と、突然の別れ

世界一の馬イクイノックスに挑んだジャパンカップ、そして異国の地ドバイ、香港。彼女は常に、日本を代表する「お嬢さん」として気高く走り続けた。2025年4月。香港の空の下、彼女の物語はあまりにも突然のフィナーレを迎える。ラスト300メートル。ターフに散った一瞬の閃光は、多くのファンの涙と共に、永遠の静寂へと消えていった。

刻まれた光、未来への種

彼女はもういない。しかし、彼女が残した「120ポンド」の衝撃と、誰よりも速く駆け抜けたあの美しい軌跡は、競馬史の最も眩しいページに刻まれている。中内田師は言った。「彼女はファンの皆さんのもの」だと。その言葉通り、リバティアイランドという名は、自由と強さの象徴として、語り継がれる全てのレースの中に生き続けている。

「言葉で言い表せない想い。彼女に申し訳ない」
――川田将雅

その死を悼む声は、やがて彼女への深い感謝へと変わっていった。私たちが彼女から受け取ったのは、ただの馬券の的中不的中ではない。一頭のサラブレッドが命を燃やして見せてくれた、この世のものとは思えないほどの「美しさ」だった。さらば、気高きお嬢さん。あなたの自由な魂は、今もどこか、果てしない草原を最速のスピードで駆け抜けているはずだ。