Justin Palace

The StayerJustin Palace

その渇きは、
淀の長丁場で癒された。

PROFILE

生誕2019.04.12
調教師杉山晴紀 (栗東)
主戦騎手C.ルメール、鮫島克駿
通算成績23戦5勝 [5-2-4-12]
主な勝鞍天皇賞(春) (G1)
阪神大賞典 (G2)
神戸新聞杯 (G2)
天皇賞(秋) (G1) 2着

PEDIGREE

FATHER
ディープインパクト
(日本) 2002
サンデーサイレンス
ウインドインハーヘア
×
MOTHER
パレスルーマー
(米国) 2003
Royal Anthem
Whisper Your Name

父は日本競馬の至宝、母は米国で活躍した良血馬。半兄にベルモントS勝馬パレスマリスや長距離巧者アイアンバローズを持つ。父の切れ味と母系の無尽蔵なスタミナを継承し、古馬になってその才能を完全に開花させた。

CAREER RECORD

主要レース成績

TOTAL: 23 RUNS5 - 2 - 4 - 12
DATERACE NAMECOURSE / DIST.JOCKEYRESULT
2025.11.30ジャパンカップ (G1)東京 / 芝2400mC.デムーロ5th
2025.11.02天皇賞・秋 (G1)東京 / 芝2000m団野大成3rd
2024.03.30ドバイシーマC (G1)メイダン / 芝2410mJ.モレイラ4th
2023.10.29天皇賞・秋 (G1)東京 / 芝2000m横山武史2nd
2023.06.25宝塚記念 (G1)阪神 / 芝2200m鮫島克駿3rd
2023.04.30天皇賞・春 (G1)京都 / 芝3200mC.ルメール1st
2023.03.19阪神大賞典 (G2)阪神 / 芝3000mC.ルメール1st
2022.10.23菊花賞 (G1)阪神 / 芝3000m鮫島克駿3rd
2022.09.25神戸新聞杯 (G2)中京 / 芝2200m鮫島克駿1st
2021.09.122歳新馬中京 / 芝2000mC.ルメール1st
CAREER HIGHLIGHTS

不屈の証明

01
Tenno Sho Spring
1-1
2023.04.30 / 京都 3200m

THE ASCENT

第167回 天皇賞(春)

6度目のGI挑戦、淀のターフでついにその才能が爆発した。道中は冷静に中団待機。直線、ルメール騎手の合図とともに力強く抜け出し、後続に2馬身半の差をつける完勝。父ディープインパクトにサンデーサイレンスと並ぶGI最多勝の記録を捧げた、魂の戴冠劇。

TIME
3:16.1
STATUS
G1 WIN
02
Tenno Sho Autumn
6
2023.10.29 / 東京 2000m

THE PURSUIT

第168回 天皇賞(秋)

世界最強イクイノックスが刻む異次元のハイペース。絶望的な位置から一頭、猛然と追い上げたのがこの馬だった。上がり最速33秒7の末脚。結果は2着でも、勝ち時計1分55秒6は従来のレコードを大幅に上回る。ステイヤーの枠を超えた「怪物」への挑戦状。

1着 イクイノックス2着 ジャスティンパレス
03
Kobe Shimbun Hai
4-7
2022.09.25 / 中京 2200m

THE AWAKENING

第70回 神戸新聞杯

春の二冠での屈辱を胸に、一変した姿を見せた中京。鮫島克駿騎手を背に、中団から突き抜けるような加速でライバルたちを圧倒。3馬身半差の圧勝劇は、単なる一勝以上の意味を持っていた。それは、後に王道を歩むステイヤーとしての「覚醒」の瞬間だった。

TIME
2:11.1
MARGIN
3.1/2
04
Tenno Sho Autumn 2025
11
2025.11.02 / 東京 2000m

THE RESILIENCE

第172回 天皇賞(秋)

引退を間近に控えた6歳の秋。10番人気の低評価を嘲笑うかのように、古豪は牙を剥いた。団野騎手とのコンビで、直線では全盛期を彷彿とさせる伸びを披露。2年ぶりに掲示板内に食い込む3着。枯れることのない闘争心、不屈のジャスティンパレスを象徴するラストランへの序曲。

3着 ジャスティンパレス上がり 33.5s
DATA ANALYTICS

極限の
高速決着

2023年の天皇賞(秋)。世界最強馬イクイノックスが刻む異次元のラップに対し、ジャスティンパレスは上がり最速33秒7という驚異的な末脚で肉薄した。走破時計1分55秒6。それは、従来のコースレコードを0.5秒も更新するものであり、彼が単なるスタミナ自慢のステイヤーではなく、現役屈指のスピード性能を兼ね備えた万能の天才であることを証明した。

1:55.6

SUPER RECORD

2000m 走破時計

※2023 天皇賞(秋)2着

SPEED & STAMINA

レコードを越えた走破時計
PREVIOUS RECORD1:56.1
CONVENTIONAL BEST
JUSTIN PALACE (2023)1:55.6
EXCEEDING LIMITS
EQUINOX (2023)1:55.2
WORLD BEST
史上稀に見る高速決着の領域
JUSTIN
実績は言わずもがなですが、
ここにきて本当に充実してきました。
調教師 杉山晴紀
天皇賞(春)制覇後の会見より
スタミナがあるし、すごく賢い。
直線では素晴らしい脚を使ってくれた。
主戦騎手 C.ルメール
レース後コメントより
FAN VOICES

ファンからの声

S

天皇賞春での勝利。ディープ産駒のスタミナに限界がないことを教えてくれた。あの日の淀での抜け出しは一生忘れません。まさに長距離王の走りでした。

A

イクイノックスに真っ向から挑んだ天皇賞秋。ステイヤーだと思って侮っていた自分を恥じました。あの1分55秒台の激走こそ、彼の真価だと思います。

J

クラシックで苦しんだ時期から見ていたので、引退は寂しい。でも、これだけの成績を残して無事に種牡馬になれるのは本当に嬉しいです。お疲れ様!

BEHIND THE SCENES

秘蔵エピソード

偉大な父の記録に並んだ、その舞台裏

01

父に捧げた金字塔

ジャスティンパレスの天皇賞(春)制覇は、父ディープインパクトにとって特別な意味を持っていた。この勝利により、ディープ産駒のJRA・G1通算勝利数は71勝に到達。伝説の種牡馬サンデーサイレンスが持っていた史上最多タイ記録に並ぶという、歴史的な瞬間をその息子が成し遂げたのである。

02

アロースタッドへの帰還

2025年のジャパンカップを最後にターフを去る彼は、北海道静内のアロースタッドで種牡馬入りすることが決定している。半兄パレスマリスも種牡馬として成功しており、その類まれなスタミナとスピードの融合は、次世代へと受け継がれていく。一頭の競走馬としての終わりは、新たな伝説の始まりでもあった。

Equinox
THE ABSOLUTE CHAMPION
GREATEST RIVAL

EQUINOX

イクイノックス

最強の盾として君臨するために、超えなければならない壁があった。世界ランキング1位、イクイノックス。2023年の天皇賞(秋)、ジャスティンパレスは現役最高レベルの末脚で追い詰めた。しかし、そこには決して縮まらない「2馬身半」という残酷なまでの実力差が存在した。世界を驚愕させたその背中を追い続けた日々こそが、彼をさらなる高みへと押し上げたのである。

2023天皇賞(秋)
1stイクイノックス
vs
2ndジャスティンパレス

盾を継ぐ者、不屈の魂

盾を継ぐ者、不屈の魂

23戦という長い旅路。ジャスティンパレスが刻んだ足跡は、決して平坦なものではなかった。セレクトセールでの高額落札、偉大な父ディープインパクトの末裔としての期待。しかし、3歳春のクラシック戦線では皐月賞9着、日本ダービー9着と、主役の座からは遠く離れた場所にいた。それでも、彼は立ち止まることはなかった。

淀の長丁場で開いた大輪

転機は古馬となって訪れた。阪神大賞典での力強い勝利を経て挑んだ、2023年天皇賞(春)。改修直後の京都競馬場、伝統の3200m。かつて父が伝説を作ったその舞台で、彼はついに悲願のGIタイトルを掌中に収める。6度目のGI挑戦での戴冠。それは、遅咲きの天才が「不屈のステイヤー」へと進化した瞬間だった。淀のターフを悠々と駆け抜けるその姿に、ファンは偉大な父の影を重ね、新たな王者の誕生を祝福した。

世界最強に挑んだ、ステイヤーの意地

しかし、王者の道には常に強大な影が寄り添っていた。同世代の怪物、イクイノックス。距離適性の差があると言われながらも、彼は果敢に2000mの天皇賞(秋)で宿敵に挑んだ。結果は2着。それでも、極限のスピード決着の中で見せた上がり33秒7の末脚は、彼が単なる「長い距離の馬」ではないことを全世界に知らしめた。勝てずとも、その走りは最強を揺さぶり、見る者の心を激しく震わせた。

未来へ繋ぐ、最後の疾走

6歳まで走り続けたそのタフネスもまた、彼の誇りである。全盛期を過ぎたと言われながらも、10番人気で迎えた2025年宝塚記念での激走、そして天皇賞(秋)での3着。枯れることのない闘志は、最後まで色褪せることはなかった。通算23戦。獲得賞金10億円超。数字に刻まれた栄光以上に、敗北を糧に強くなり続けたその精神こそが、ジャスティンパレスという馬を「名馬」たらしめている。

「いつか、こんな馬に巡り合いたい。そう思わせる偉大な馬でした」
――杉山晴紀

夕暮れのターフを去るその背中に、惜しみない拍手が送られる。かつて京都で、東京で、そして世界で戦い抜いた青鹿毛の勇士。彼は今、種牡馬として新たな夢のスタートラインに立つ。彼が証明した「不屈の精神」は、その血を受け継ぐ子供たちによって、再びターフの上で輝きを放つだろう。不屈のステイヤー、ジャスティンパレス。その物語は、まだ終わらない。