Indy Champ

The SpeedsterIndy Champ

ステイゴールドの血が、
マイルで革命を起こした。

PROFILE

生誕2015.02.21
調教師音無秀孝 (栗東)
主戦騎手福永祐一
通算成績23戦8勝 [8-1-4-10]
主な勝鞍安田記念 (G1)
マイルチャンピオンシップ (G1)
マイラーズカップ (G2)
東京新聞杯 (G3)

PEDIGREE

FATHER
ステイゴールド
(日本) 1994
サンデーサイレンス
ゴールデンサッシュ
×
MOTHER
ウィルパー
(日本) 2007
キングカメハメハ
トキオリアリティー

父はスタミナと根性の象徴、母系は圧倒的なスピードを誇る名門。サンデーサイレンスの瞬発力とキングカメハメハの力強さが融合し、ステイゴールド産駒としては異例の「マイルの絶対速度」を手に入れた。

CAREER RECORD

全レース成績

TOTAL: 23 RUNS8 - 1 - 4 - 10
DATERACE NAMECOURSE / DIST.JOCKEYRESULT
2021.12.12香港マイル (G1)沙田 / 芝1600mC.スミヨン5th
2021.11.21マイルチャンピオンシップ (G1)阪神 / 芝1600m福永祐一4th
2021.03.28高松宮記念 (G1)中京 / 芝1200m福永祐一3rd
2020.11.22マイルチャンピオンシップ (G1)阪神 / 芝1600m福永祐一2nd
2020.04.26マイラーズカップ (G2)京都 / 芝1600m福永祐一1st
2019.11.17マイルチャンピオンシップ (G1)京都 / 芝1600m池添謙一1st
2019.06.02安田記念 (G1)東京 / 芝1600m福永祐一1st
2019.02.03東京新聞杯 (G3)東京 / 芝1600m福永祐一1st
2018.12.16元町ステークス (16M)阪神 / 芝1600m福永祐一1st
2017.12.282歳新馬阪神 / 芝1400m松若風馬1st
CAREER HIGHLIGHTS

マイル王の証明

01
Yasuda Kinen
3-5
2019.06.02 / 東京 1600m

GIANT KILLING

第69回 安田記念

最強牝馬アーモンドアイ、そしてダノンプレミアム。二強対決に沸く府中が静まり返った。馬場の真ん中を堂々と突き抜けたのは4番人気の伏兵。ハナ差の激闘を制し、1分30秒9という驚異のレコードを叩き出した。新時代の王者が誕生した瞬間だった。

TIME
1:30.9
RECORDS
G1 REC
02
Mile Championship
3-5
2019.11.17 / 京都 1600m

DOUBLE CROWN

第36回 マイルチャンピオンシップ

主戦・福永騎手の騎乗停止により、代打・池添騎手を迎えた一戦。しかし不安を嘲笑うかのように、直線で爆発的な末脚を披露。史上7頭目となる春秋マイルG1連覇を達成し、現役最強のマイラーであることを、疑いようのない事実として世界に示した。

1着 インディチャンプ2着 ダノンプレミアム
03
Mile CS 2020
4-8
2020.11.22 / 阪神 1600m

PRIDE OF CHAMP

第37回 マイルチャンピオンシップ

絶対女王グランアレグリアとの歴史的対決。直線、先に抜け出した王者の前に、異次元の末脚を繰り出すライバルが迫る。結果はクビ差の2着。連覇こそ逃したが、死力を尽くしたその走りは、マイル王としての誇りに満ち溢れていた。

TIME
1:32.1
MARGIN
0.1s
04
Motomachi Stakes
2-2
2018.12.16 / 阪神 1600m

THE PROMISE

元町ステークス

「来年はこの馬で一緒にGIに行きたい」。勝利後、福永騎手が確信を持って放った言葉。3馬身差の独走劇は、後に現実となる伝説の幕開けに過ぎなかった。才能が確信に変わり、人馬の絆が結ばれた運命の一戦。

1着 インディチャンプ2着 メサルティム
DATA ANALYTICS

府中に刻んだ
不滅のレコード

2019年の安田記念。アーモンドアイという絶対女王が君臨する中、彼は極限のスピード勝負を挑んだ。 ゴール板を駆け抜けた瞬間のタイムは1分30秒9。 それまでの記録を0.4秒更新し、G1昇格後の安田記念における史上最速タイムを樹立。 ステイゴールドの血が「スタミナ」だけでなく「究極の速さ」をも内包していることを、世界に証明した歴史的一戦となった。

1:30.9

YASUDA RECORD

1600m 走破時計

※2019 安田記念 (G1)

SPEED COMPARISON

マイルの頂点を極めた速度
PREVIOUS G1 RECORD 1:31.3
CONVENTIONAL BEST
INDY CHAMP (2019) 1:30.9
THE NEW STANDARD
TIME REDUCTION -0.4s
SIGNIFICANT GAP
マイル王の瞬発力
INDY CHAMP
この馬、走るわ。
ずっと乗り続けたい。
主戦騎手 福永祐一
小豆島特別 初騎乗後に
急いでも仕方ない。
パンとしてくるのを待った。
調教師 音無秀孝
育成時代を振り返って
FAN VOICES

ファンからの声

S

アーモンドアイに勝ったあの安田記念。伏兵だと思っていたけど、直線の突き抜け方は完全に主役のそれでした。ステイゴールド産駒でこれほど速い馬がいるなんて。

F

元町Sでの「GIに行きたい」宣言を有言実行したのが最高にかっこいい。人馬の絆を感じる、まさに福永騎手のキャリアを代表する一頭だと思います。

B

ステイゴールド産駒の異端児。あの鋭すぎる瞬発力は母系のキングカメハメハとの融合が生んだ傑作。種牡馬としてもその速さを伝えてほしい。

BEHIND THE SCENES

秘蔵エピソード

最強の快速馬を形作った、忍耐と幸運の物語

01

「急がば回れ」の育成哲学

ノーザンファーム時代、インディチャンプは調教を進めるとすぐに疲れが出る体質だった。しかし陣営は無理をさせず、「パンとする」までじっくりと時間をかけた。この忍耐強いアプローチが、後に爆発的なスピードを支える強靭な馬体を作り上げた。音無調教師の「急いでも仕方ない」という信念が、未完の天才を開花させたのである。

02

偶然から始まった「約束」

福永騎手との出会いは、3歳時の小豆島特別での急遽の乗り替わりという偶然から始まった。結果は2着だったが、馬の背から伝わる異次元の感触に福永騎手は惚れ込み、厩務員に「ずっと乗りたい」と直談判。その後の「GIへ行く」という公約通り、人馬は一心同体となって日本のマイル戦線の歴史を塗り替えていった。

Gran Alegria
THE QUEEN
ARCHRIVAL

GRAN ALEGRIA

グランアレグリア

絶対王者の前に立ちはだかった、最強の「女帝」。 2020年、マイル戦線の主役を奪い合う二頭の激突は、日本競馬史上最もレベルの高いマイル戦として記憶されている。

マイルCSでのクビ差の死闘。インディチャンプが完璧な立ち回りで抜け出したところを、グランアレグリアが異次元の末脚で飲み込んだ。 最強であることを証明し続けたインディチャンプにとって、唯一「超えられなかった壁」であり、共に時代を彩った最良の好敵手だった。

2020 マイルチャンピオンシップ
2nd インディチャンプ
vs
1st グランアレグリア

常識を破壊した快速

常識を破壊した快速

ステイゴールドの血を引く馬と言えば、誰もが「スタミナ」「底力」「荒々しい気性」を思い浮かべるだろう。 しかし、インディチャンプはそのすべての先入観を、たった1分30秒9という数字で破壊して見せた。 彼は血統の常識を超え、マイルというスピードの極限地帯で革命を起こした「異端の天才」だった。

潜伏の時、そして出会い

デビュー当初の彼は、まだ自身の肉体に宿る圧倒的なエネルギーを制御しきれずにいた。 重賞の壁に跳ね返され、クラシックの喧騒から一歩引いた場所にいた彼を見出したのは、一人の名手だった。 「この馬、走るわ」。福永祐一が小豆島特別で感じた確信は、単なる予感ではなく、運命の始まりだった。 じっくりと馬の成長を待った音無調教師と、その才能を信じて疑わなかった福永騎手。 この二人のプロフェッショナルの忍耐が、後に「マイル王」と呼ばれる怪物を覚醒させる。

府中に吹いた衝撃の疾風

2019年の安田記念。主役は、現役最強の名を欲しいままにしていたアーモンドアイだった。 しかし、その熱狂の真ん中で、虎視眈々とチャンスを狙う一頭の快速馬がいた。 直線、馬場の真ん中を切り裂くように伸びてきたその姿に、府中の観衆は息を呑んだ。 絶対女王を抑え、掲示板に表示されたのは「1:30.9」という驚天動地のレコードタイム。 それは、インディチャンプという名が競馬史に黄金の刻印を打った瞬間だった。

王者の誇り、そして継承へ

春秋マイル制覇。その称号を手にしてもなお、彼は走り続けた。 新興勢力であるグランアレグリアとの死闘、スプリント戦への挑戦、そして異国の地・香港でのラストラン。 全23戦、彼は常に全力で、常に速さを追求し続けた。 その走りは、ステイゴールドが持つ「不屈」の精神と、母系が持つ「閃光」のスピードが高次元で融合した、一つの芸術品だった。

「期待していた馬でしたが、GIで期待が確信に変わりました。この馬の強さを証明できてよかった」
――福永祐一

現在は種牡馬として、自らの快速遺伝子を次世代へと繋ぐ仕事に従事している。 彼の産駒がターフを駆け抜けるとき、私たちは再び思い出すだろう。 ステイゴールドの血に眠っていた「速さ」という可能性を、究極の形で表現した一頭の王者がいたことを。 インディチャンプ。その名は永遠に、マイルの風の中に刻まれ続ける。